2013年7月29日月曜日

前フリ求ム

中国の人と仕事をして戸惑うことのひとつに「前フリがない」という点がある。

日本では、依頼主を驚かせないため/リスクヘッジのため/齟齬をなくすため/暗黙の了解を求めるため/やってる感を見せるため・・・様々な理由と目的により、発注から納品に至るまでの間に多くの「前フリ」がある。のが普通だと思う。前フリというか、報連相というか。

僕が知るかぎり、中国の人は、しない。前フリ。
前フリなく「完成したよ」と連絡が入り、前フリなく仕様と異なる部品がくっつけられ、前フリなく請求書が届き、前フリなく連絡がとれなくなったりする。
要は唐突なのだ。

今のところ幸い僕はひどい目に合っていないからいいけど、それでもやはり「もうちょっと事前に言ってよ」と思うことは多々ある。

例えば、先週末のように、中国太倉のOEM工場からなんの前フリもなく、iruka T3(Trial 3rd、日本で作った零号機も含めると試作第四弾)の請求書とトップチューブ完成写真が届いたときなど。

前にQuatation(見積)送るって言ってたけど、これInvoice(海外送金に必要な請求明細書)だよね。
まあ金額は妥当だからいいけど。

トップチューブは金型を見せてくれる前にいきなりパイプ作っちゃったんだね。
まあちゃんとできてるからいいけど。

・・・慣れてしまいました。

というわけでiruka T3のトップチューブ写真をどうぞ。
最近では新しいMacProのコア部分がこの作り方だってんで話題になったけど、自転車フレームのパイプの作り方としては至極一般的なアルミ押し出し材。
ただしirukaの場合は、径がやたら大きいこと、目の字型の断面形状であることが特殊。特殊っていうか世界唯一だと思う。だから金型を作ったわけですが。
なぜこんな形なのかはまだ秘密。





あと1ヶ月半で試作全体が完成すると言ってたけど、また前フリなく遅れると思ってる。

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冒頭の写真は上高地にあった鯉のぼり。毎度内容とは関係ない。


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