2008年11月13日木曜日

シェスタと経済


スペインで驚いたのが「シェスタって本当にあるんだ」ということ。
 →Wikipedia: シェスタ
一部にしか残ってない古い習慣かと思ってました。

午後1時半くらいから4時頃まで、人々はワインを飲みながらゆっくり昼食をとる。その間、会社も店もながーい昼休み。

その分終業は午後8時頃と遅いけど見たところ会社員は残業なんかしてないし、午前中もおやつ休みでカフェにわらわら集まってくるし、日本と比べたら労働時間は実質半分くらいじゃなかろうか。

経済成長なんかよりも美味しい食事とワインこそ人生さ、みたいな価値観もアリだよなーなんて思いながら経済指標を調べてみたらびっくり。

GDP(2007年 IMF調査)
日本4兆3838億ドル
スペイン1兆4390億ドル


一人あたりGDP(同)
日本3万4312ドル
スペイン3万2066ドル


GDP総額は日本の3分の1程度(人口も3分の1)だが、一人あたりGDPでは大差がなくほぼ同等。
物価差と労働時間を考慮すると、これはもうスペイン人の方が日本人より「豊か」であると言ってよいだろう。

もちろんこれだけでどちらが良い国かなどと論じるつもりはないが、事実であることは確かだ。
生産性の低さは我々民間の責任によるところが大きいが、国の現状をファクトとして国民に正確にわかりやすく伝えるのは政治の役目。
日本の政治にはビジョンがないと言われるが、「こうなりたい」というビジョンの前に「今はどうなっている」というファクトデータの共有がない。だから美しい国だかうまし国だか、何も言ってないに等しいスローガンしか出てこないのだ。

だいたいなー、2兆円の定額給付だとかいう死ぬほどアホな政策が(以下略)

今日はこの辺りにしておきます。

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写真はバルセロナの教会にて。ああ、マリアさま。


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